こんにちは。
サンタさんは、コロナ対策ばっちりしてそうですよねえ。
駿眉-junmei- 佐藤です。

前回、砥石で包丁を研磨するんです
なんて話をしましたが、今日はその砥石のお話です。
これ、ガレキかなんかに見えると思います。
が、じつはこれ、砥石なんです。

よく皆さんが、砥石ときいて想像するのはこんな感じのレンガみたいな見た目のやつではないでしょうか。
これ、四角くなってますが、本来はもっといびつな形だったものなんです。
何を隠そうこの砥石、ホームセンターや包丁屋さんで売っている砥石とは別物なんです。
これは、山の洞窟内から採掘された、「天然砥石」というものです。
地層を削って掘って切り出して、原石の様な状態で発掘されます。
それらを、宝石のようにきれいで使いやすい形に整えて販売しているのです。
特に、京都で産出される天然仕上砥の成り立ちは今から2億5千万年前。
それを構成するのは、深海底に降り積もる火山灰や放散虫(海産プランクトンの一種)の遺骸などの堆積物です。
1千年に1ミリメートルという気の遠くなるような時をかけてそれらが堆積し、
地殻変動の圧力や花崗岩マグマの熱により変化し、海洋プレートの移動によって京都付近の地表まで運ばれてきたものとされています。
まさに
ロマン

この砥石の断面をご覧ください。
1mm、1千年です。
まさに地層。これぞロマン。
使い勝手は人造砥石の方がいいですし、値段は言わずもがな。
でも、天然砥石にはロマンがあるのです。